経営コンサルタントと資格

経営コンサルタントで必要な資格とは

経営コンサルタントには特に資格は必要ありません。関連資格としては中小企業診断士、社会保険労務士、公認会計士、税理士、経営士などが挙げられますが、まず必要なのは、(1)経営コンサルタントとしての腕と(2)集客の能力です。

(1)経営コンサルタントとしての腕
これは、お客さんにどのような価値を与えることができて、それをいくらで売るのかというコンサルメニュー(商品)の事です。
(2)集客の能力
これは、ターゲットとする顧客はどんな人で、どうやってお客になってもらうかという、マーケティング&セールスの事です。

資格のメリット

世界的に見るとMBAを持っている人が経営コンサルティングを行っている例は多く、日本でも、経営コンサルタントの募集がある場合などには、MBAや経営学修士、商学修士などが条件とされたり優遇されたりすることもあるので、MBAなどを取得しておくと、法人において経営コンサルタント職に就く場合、有利に働くことが多いでしょう。また、当然ですが、資格を持っていると個人で仕事を受注する際にも有利に働きます。正直なところ、経営コンサルタントとしてのマーケティング&セールスができないと、集客できずに非常に苦労する可能性があります。情報収集をしっかりと行い、現実的な事業計画を作れるかが第一のステップだと思います。中小企業診断士は、経営コンサルタントとしての国家資格ですが、これがなくても問題ありません。ただし、資格があると、公的機関(中小企業支援センターなど)の仕事を請け負うことができる場合もあります。

起業するか修行するか

経営コンサルタントは設備や仕入れがほとんど不要なので、資金的にはすぐ始められる職業ですが、どこかのコンサル会社に入って、数年修行するのも現実的な方法だと思います。コンサル会社に入れるかどうかで、自身の経営コンサルタントとしての腕のレベルもわかると思います。

関連する資格

資格がなくても経営コンサルタント業務自体は行うことができますが、関連資格としては国家資格である中小企業診断士や、MBA、社会保険労務士、公認会計士などがあります。しかし、企業経営者が求めているのは試験の対象となるような知識だけでは不充分です。一般企業において5年以上の実務経験のある人なら、経営コンサルタントが集まっている団体に入会することをお勧めしています。その中で、いろいろなタイプの経営コンサルタントと交流することにより、まさにお互いに学び成長することができるのです。

中小企業診断士の資格

経営コンサルタントになるために必要な資格は特にないのはお話しましたが、関連の深い国家資格として中小企業診断士が挙げられます。中小企業診断士の受験は基礎知識が重要です。ですから経営コンサルタントとしての基礎知識をつけるには適しています。また、経営コンサルタントの認定資格としての知名度があるので、是非、取得することをお薦めします。

資格を取得するには

資格取得をめざすには、まず中小企業診断士試験の1次試験(科目合格制)に合格する必要があります。だれでも受験できますが、経済に関するかなり専門的な知識が問われます。1次試験合格後のルートは大きく二つに分かれる。一つは2次試験を受験する方法で、2次試験合格後、一定期間の実務・実務補習を経ると中小企業診断士として登録が可能です。もう一つは中小企業大学校などの養成機関に入る方法で、所定の課程を修了すると中小企業診断士への登録資格が得られます。

中小企業診断士と経営士どちらが良いか

官公庁がらみの仕事をするには中小企業診断士が適しています。一方で、民間企業の仕事をするには、かつては経営士の方が多かったですが、今日ではどちらと言えないでしょう。すぐに資格を活かして経営コンサルタント業務をやりたいという方は、上述のようにどちらとも言えませんが、「定年になったら経営コンサルタントでもやろう。とにかく記憶力のよい若いうちに資格を取っておこう。」と考えるのでしたら、少し注意が必要です。

資格取得の注意点

中小企業診断士は、資格取得・維持のための一定期間内に15日間の実務研修を受講するか、実際の企業でコンサルタント業務を実践するかしなければなりません。特に後者の場合には、自分で実務研修をする企業を探さなければならないのです。勤務をしながら、これを実施するのは容易なことではありません。また、定期的に講習受講が義務づけられています。定年までの期間が長い場合には、資格維持のために何度も受講しなければならないのです。経営士の場合にも、研修を定期的に受講しなければなりませんが、講座が多岐にわたり選択肢が多数あることと、自分のスケジュールにあわせて講座を選択できるという長所があります。ただし、頻繁に開催されるのは大都市に偏っています。いずれの資格を維持するにも、時間とお金がかかることをご存じない人が多く、資格取得が目的になってしまっているので、注意しましょう。

経営士を目指す

経営士は、中小企業診断士よりも10年も以前にできた経営コンサルタント資格で、日本でもっとも歴史のある資格です。「経営コンサルタント資格=中小企業診断士」と思い込んでいる人が多いようです。しかし、中小企業診断士より10年も前に、当時の通産省や産業界の勧奨でできた「経営士」という、日本で最初に誕生した経営コンサルタント資格があるのです。この資格付与をしているのが日本経営士協会です。この協会は民間団体ですが、一定の実務経験と試験に合格するという要件はつくものの、これらにパスすると「経営士」として正会員になることができます。終戦直後に経済的な復興を短期間に実現するために、当時の財界の有志の勧奨で日本計理協会(現公認会計士協会の前身)から分離独立して設立され、経営コンサルタントの育成に大きな役割を演じてきています。診断員(今日の中小企業診断士)の講習会を担当したりもしました。すなわち、日本における代表的な経営コンサルタント資格は「中小企業診断士」と「経営士」といえます。

準会員になる

はじめから正会員になるのも一つの方法でしょうが、まず準会員になることをお勧めしています。これから経営コンサルタントになろうという方や企業内コンサルタントを目指す方、まだ経営コンサルタントとして経験の浅い方等を対象としてセミナーを受講できたり、いろいろアドバイスを受けたりできるのでオススメです。準会員になると先輩の経験談を聞いたり、研究会に出席したりして経営コンサルタントとしての心得から具体的な実務までを学ぶチャンスができます。その後に、正会員である経営士や中小企業診断士としての経営コンサルタント資格取得の勉強を初めても遅くはないですし、むしろ入会すると関連した情報が入りやすく、それらを参考にすることもでき、的を射た勉強ができるでしょう。同じ目的を持つ仲間もいるので励みになります。